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『2年前と同じ球が苦手なままだったら、
 そのバッターはもうプロ失格ですから、この場にいないはずなんです』 
古田敦也   
                                                                               

▼いらない情報はどんどん捨てていかないとだめですね。

プロ野球の場合は、アマチュアと違って同じ相手に何回も何回も勝負することになりますね。そうすると、「この打者に対してはあの時はこの手で上手くいった」というような記憶があいまいな印象になって後々まで残ってしまうんです。

ところが、その記憶は実は2年前ぐらいに大きな試合でそのバッターと対決して、その記憶がそのまま残っていたりすることがあるんですよ。

しかし、その相手が2年前から今日までプロに残ってきたということは、はっきりいってもうその手は通用しなくなっているということなんですよ。

だから、古くなった情報はもう当てにならないと思って捨てないとだめですね。
 

◆ヤクルトの名捕手古田敦也が将棋の谷川浩司との対談で情報の賞味期限について語っている。

◆なるほど、古田は対戦データを記録し、データに基づきながら、敵の裏をかいた配球で名リードを見せる。今はNYヤンキースに移籍した松井との勝負については、特にいろいろなところでとりあげられる。

◆古田は巨人の松井とは10年は戦っているが、彼について必要とするのはだいたい去年の情報まで。それ以前のものは全部捨てるらしい。あると逆に邪魔になるらしい。毎年、常に新しい情報を集めながら向こうの変化を察知して対応していくスタイルが重要。

◆ビジネスの世界においても情報の鮮度は重要。また、過去の成功体験は役に立たない、逆に害にすらなりうるとは、いろいろな人があちこちのビジネス書で指摘するポイントでもある。結果のみがすべてであるプロ野球の世界において、過去の成功体験だけで、毎年グレードアップする選手達と伍していくことは不可能なのだろう。

◆自分の行動や思考は、過去の成功体験にすがっていないだろうか。常に前を向き、新しい時代の中で新しいサービスを考え、取り組んでいく姿勢を持ちつづけたい。

 
『心を読み、かけひきに勝つ思考法』 谷川浩司・古田敦也 PHP研究所
 「賞味期限の過ぎた情報は役に立たない」 p74より
2003.08.16