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赤頭巾ちゃん気をつけて 表紙
小説

赤頭巾ちゃん気をつけて

No.344 | 庄司薫 | 新潮文庫 | 460円+税 (2026/10/13 読了/メルカリで購入) ★★★★☆

庄司薫の「赤・白・黒・青」4部作の第一作。

キーワード:『椿姫』/サルトル『一指導者の少年時代』

引用 QUOTATION

たとえばぼくは2年生の時、ぼくが特に好きな下の兄に、悪名高い法学部は要するに何をやってるのかときいたことがあるけれど、彼はちょっと考えたあとで、「なんでもそうだが、要するにみんなを幸福にするにはどうしたらいいのかを考えてるんだよ。全員がとは言わないが。」と、えらく真面目に答えたものだ。― p.34
たとえば知性というものは、すごく自由でしなやかで、どこまでもどこまでも伸びやかに豊かに広がっていくもので、そしてとんだりはねたりふざけたり突進したり立ちどまったり、でも結局はなにか大きな大きなやさしさみたいなもの、そしてそのやさしさを支える限りない強さみたいなものを目指していくものじゃないか。― p.35

これもなつかしい庄司薫の赤白黒青4部作の一作目。東大に200人も送り込んでいた日比谷高校が学校群制度やら東大入試中止で浪人することになった薫くんのまわりは、ゲバ学生やらなんやかやで、大さわぎの時代。その頃、ヘルメットかぶってデモなどに参加するのではなく、知性とは何か、すべての人たちを幸福にするには…なんてことを、色んな知性にふれながら考えていき、自分の内省を深めていく。薫くんの語り口は学生の頃、とても新鮮で共感をもてるものだったのを思い出す。

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