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長渕剛論 歌え、歌い殺される明日まで 表紙
とくじぃの読書ノート #131 音楽・評論

長渕剛論
歌え、歌い殺される明日まで

著者:杉田俊介
出版社:毎日新聞出版
読書日: /

◆ 本書のまとめ(概要)

長渕剛という人間の中に存在する「強さ」と「弱さ」、その両面を深く見つめた一冊。デビュー当時のフォーク時代から、20代、30代、40代、そして伝説のオールナイトライヴに至るまでの楽曲や行動を追いながら、彼が背負ってきた「男らしさ」「優しさ」「ナショナリズム」「弱さ」といった重層的な矛盾を紐解く濃密な批評論です。

引用

「自分がどんな人間なのか。どんな人間になりうるのか。それは成功したり勝ったりした時よりも、大事な何かに失敗し、負けた時、そのあとにどんな行動をとるかによって、おのずと定まってくるのかもしれない。」『長渕剛論』P.38
「困難と残酷な現実を前にして、男らしさや強さを求められるその時にこそ、人間の弱さや小ささに、どこまでも寄りそっていけるということ。」『長渕剛論』P.9
「人が本当の意味で変わる、変わりうるための道とは(中略)自分でも気づけないほどの日々の小さな変化を、地道に、地味に、積み重ねていくことではないか。人が変わるための道とは、変わりつづけていけることそのものではないのか。」『長渕剛論』P.163

◆ とくじぃの感想

自分より5歳年上である長渕剛さんを知ったのは、高校生時代でした。初期のフォークソング時代からの変遷をリアルタイムで追いかけてきた一人として、非常に味わい深く読みました(ドラマ『とんぼ』あたりまではずっと追いかけていましたが、途中からは彼のあまりの変貌ぶりに付いていけなくなった時期もありました)。

今回本書を通じて、変わり続けていった彼の心のありようや葛藤が丁寧に解説されており、読了後はしんどさとともに、どこかすっきりと腑に落ちた感覚があります。骨太でエネルギーの要る本ですが、一人のアーティストの生き様と愚直に向き合える良書です。

1979年5月28日、SABホールで開催された長渕剛コンサートの半券
思い出のコンサートチケット
1979年5月28日 · SABホール