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夏帆 表紙
小説

夏帆

No.342 | 村上春樹 | 新潮社 | 2600円+税 (2026/09/30 読了) ★★★★★

越えてはいけない一線を越えてしまった主人公・夏帆の身に起こる、さまざまな奇妙な事件。

物語にはアリクイの夫婦や悪者のヒョウ、シロアリの女王などが登場し、名作『羊男』を思わせる不思議で独特な村上春樹ワールドが繰り広げられます。前半に撒かれた点や出来事が後半にかけてすべて繋がっていき、物語の深みへと一気に引き込まれていきます。

引用 QUOTATION

【作中の音楽・オーディオ表現】

「ステレオ装置、ラックスの真空管アンプ、スピーカーはタンノイ・バークレー」
「レコード:ブルーノ・ワルター、ジノ・フランチェスカッティ、サンソン・フランソワ、ピエール・フルニエ、バッハの『ブランデンブルク協奏曲』(パブロ・カザルス指揮)」― p.300-302

【印象的なフレーズ】

「あなたは人間として芯が強く、また確かな自立心を持っておられます。自分の物語をしっかりくぐり抜けていける方です。力を振り絞れば、きっと賢明な道筋を見出せるはずです」― p.159
「君は君が目にするすべての事物の、その裏側を見とおさなくてはならない。原因と結果の間を結ぶ糸を見つけるんだ」― p.301-302

大好きな作家・村上春樹の新刊ということで書店(ジュンク堂書店 あべの近鉄店)で見つけて即購入しました(ステッカーで定価が隠れており、レジで約3,000円と知って少し驚きましたが!)。元ジャズ喫茶のマスターだった経歴もあってか、村上春樹の作品にはいつもセンスの良い古いレコードやクラシック・ジャズミュージシャンの名前、こだわりのオーディオ機器などが登場し、読むたびに「どんな音なんだろう、聴いてみたい」という気持ちにさせられます。

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