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夢を売る男 表紙
小説

夢を売る男

百田尚樹 著 | 太田出版

「自分の書いたものを世に出したい」という人間の強い自己顕示欲を食い物にする、いわゆる「自費出版ビジネス」の闇をユーモアと風刺たっぷりに描いたブラックジョーク小説です。

  • 自費出版ビジネスの闇: 人間の強い自己顕示欲や自意識を食い物にする『自費出版ビジネス』の闇を、ユーモアと風刺たっぷりに描く。
  • プライドをおだてる手口: 文学賞を主催して原稿を集め、落選した作家のプライドをおだてて『出版社と折半』で大金を出させる業界の裏側。
  • 慢心がトップを転落させる: 業界トップに胡坐をかき、ライバルがいない慢心から創意工夫を忘れ、転がり落ちていく企業の構造的な危うさを突く。
世の中には他人の小説は読まなくても、自分の書いたものを読んでほしいと思っている人間は山ほどいる。
長年、業界トップの座に胡坐をかいていて、しかもライバル社がいないことで慢心していた。客などいくらでもいると思って、成約率を上げる工夫を忘れていた。慢心によって創意工夫を忘れ、トップから転がり落ちた企業はいくらでもある。 — p.247

ちょうどドラマ『重版出来!』や村上春樹氏の『職業としての小説家』を読んでいる時期と重なったため、小説や出版という文化の本質について非常に考えさせられ、深まった。人間の自己顕示欲を巧みに突く出版社のやり方には皮肉が効いており、現代の文壇への痛烈な一撃として非常に面白いエンターテインメントだ。

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